乗り継ぐだけでも必要?カナダ経由で旅する前に済ませたい手続き

乗り継ぎ時間は2時間15分。成田からバンクーバーで乗り換えて、メキシコシティへ。あるいはトロント経由でニューヨークへ。航空券の検索画面には、日本から中南米やアメリカ東海岸へ向かう便として、カナダ経由の組み合わせがよく並びます。値段が手ごろで、乗り継ぎの時間もちょうどいい。

カナダの街に出るつもりはありません。空港の中を歩いて、次の飛行機に乗るだけ。入国しないのだから、カナダの手続きは関係ない——ほとんどの人はそう考えて、予約ボタンを押します。

その考えが通用しないことを知るのは、多くの場合、日本の空港のチェックインカウンターです。

「降りるだけ」でも、カナダは書類を求める

カナダ政府(移民・難民・市民権省、IRCC)は、日本のようにビザが免除されている国の旅行者に対して、カナダの空港を経由するだけでも電子渡航認証(eTA)が必要だとしています。空港の外に出るかどうか、乗り継ぎが2時間か一晩かは関係ありません(IRCC ヘルプセンター、カナダ政府 eTAの対象者)。

eTAは、カナダへ向かう飛行機に乗る前に確認されます。航空会社はeTAの有無を搭乗手続きの段階でチェックするので、持っていなければ、カナダ行きの便に乗せてもらえません。乗り継ぎ先の国のビザや入国条件をどれだけ完璧に整えていても、最初の一区間で旅が止まってしまうのです。

申請は「数分」のはずが、数日かかることもある

申請はカナダ政府の公式サイトからオンラインで行い、手数料は7カナダドルです。一度認められると、原則として5年間、またはパスポートの有効期限までのどちらか早いほうまで使えます。公式サイトによれば、eTAの多くは申請から数分で認められます。ただし、中には追加の書類を求められ、結果が出るまでに数日かかる場合もあると案内されています。

出発前夜に「そういえば」と思い出して申請し、翌朝のチェックインに間に合わなかった——というのは、乗り継ぎだけの人ほど起こりやすい失敗です。カナダを「目的地」として意識していないので、準備のリストに最初から入っていないからです。航空券を買ったら、その日のうちに申請しておくのが確実です。

もう一つ見落としやすいのが、eTAはパスポートに結びついていることです。前回の旅行でeTAを取っていても、その後パスポートを更新していれば、新しいパスポートで申請し直す必要があります。

予約ボタンの隣に、canada.caを開いておく

カナダ経由の便は、決して面倒な選択肢ではありません。手続きそのものは、公式サイトで数分、7カナダドルで済みます。問題は手続きの重さではなく、「乗り継ぐだけだから関係ない」と思い込んで、そのリストから外してしまうことです。

経由地の欄に「YVR」や「YYZ」の文字を見つけたら、それはカナダに一歩足を踏み入れる旅だということ。航空券を確定したその画面の隣で、canada.caのeTAのページを開いておけば、チェックインカウンターで足止めされることはありません。

ヘッダー写真: Wpcpey / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)